Twitterで始まった、昔の教え子とのコーチングセッション
学習塾のための教育コーチング、
Edcoac(エドコアック)代表のおきつです。
先日、僕の昔の教え子が投稿したツイートが気になり、僕がTwitter上で深堀して話を聞いていきました。
その内容が、面白いくらいコーチングセッションになったので紹介させていただきます。
僕が彼にどのような質問をし、なぜそのような質問をしたのか。
というところまで書いています。
みなさんだったらどんな質問をすることで深堀していくかを考えながらご覧ください。
僕のTwitterはこちらです。
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目次
きっかけはこのツイートから
このツイート主は、大学1年生のカイ。
彼は、小さい時からサッカーをしていました。
高校もサッカーを中心に選び、進学をしていきました。
こだわりが強く、やりたいことはやるけど、やりたくないことは一切やらない!
かなりの現実主義者で、「おれにはできない」という言葉を彼から何度も聞いていました。
しかし最近は、今はやりたいことを学んでいるためか、すごく前向きに色んな事に挑戦しています。
彼の目標は、サッカーのコーチになること。
ツイートの写真にある、「アンドレ・ビラス・ボアス」のようになることです。
僕はサッカーに詳しくないので、ビラスボアスの紹介はこちらのページでご覧ください。
まぁ、カイとブラスボアスの紹介はこの辺にしまして、本題へ。
カイのこのツイートをしていて思ったのが、
「カイは相変わらず理想と現実を突き放して考えているな。」
ということ。
「おれにはできない」と言わなくなったのはかなりの成長ですが、
まだ思考の癖は抜け切れてなかったみたいです。
僕は、少しでも冥王星が見える位置にカイを連れていきたい!という気持ちで、こんなことを言いました。
火星までいくには何が足りない?
カイと長年付き合ってきた感覚で、この時のカイは、
ポジティブな方向に向いている状態ではなく、ネガティブな方向に向ている状態だと僕は感じました。
本来コーチングでは、
「何があれば出来そう?」
のようなポジティブかつ未来志向の質問をするのですが、
この時のカイにはあえて、
「出来るようになるためには何が足りない?」
というネガティブかつ過去志向の質問をしました。
ある目標に対して、
「到底無理だ。まだまだ達成イメージが見えない。」
というような状態にいる人に対してコーチング的なアプローチをしてしまうと、逆効果になってしまう場合があります。
例えば、この時のカイに
「何があればこの人まで近づけそう?」
と聞いたとすると、
「何があっても近づくのは無理!」
といったような回答が返ってきてしまったり、回答が見つからずに考え込んでしまったりすることがあります。
ですので、その人の状態にあったアプローチをすることを心がけました。
どうなったら火星に着いた。って言える?
先ほどの僕の質問に、カイが反応してくれました。
カイの答えは、
「言語が足りない」と。
それに対して僕は、
「何語をどのくらい習得したら、火星に着いたと思える?」
という質問で、さらに深堀していきました。
先ほど、カイはまだ達成イメージが見えていない状態だ。ということをお伝えしました。
達成イメージが見えない状態では行動に移すことが難しいので、
目先の達成イメージを見てもらうためにこの質問をしました。
対面であれば、この質問の前に聴きたいことはたくさんあったのですが、メッセージ上では「極力必要なことを端的に。」を意識して送りました。
いつまでに達成できれば最高?
先ほどの僕の質問に対するカイの回答は、
「英語を即座に理解出来たり、海外の人と自然に会話ができるようになる」
というものでした。
それに対して僕は、
「いつまでに達成できれば最高?」
と質問をしました。
この質問は、僕がよく使う質問です。
何でよく使うかっていう理由は、いままで誰にも言ったことないんですが流れで書いてしまいます。
僕のアシスタントにも言ったことがない、かなり大切な考え方です。
まず、「人は失敗を嫌う」「失敗した後にやる気が下がりやすい」
ということを把握してください。
全ての人がそうというわけではないですが、大多数の人がそうです。
コーチングセッションの中でも、目標を決めて期限も決めていたのに
何らかの理由でその目標が期限内に終えることができなかった。ということは、よくあることです。
しかしクライアントの中には、「期限内に終わらなかった」という失敗を重くとらえてしまい、
せっかくコーチと一緒に、目標も期限も決めていたのに、私はできなかった。私はダメな人間だ。
とネガティブな方向に進んでしまう人がたくさんいます。
このような状態になってしまった人は、再び行動を起こすのに時間がかかります。
そのため僕は、失敗を失敗を思わないような工夫を所々でしています。
その1つが、この質問。
「いつまでにできれば最高?」
と、軽いテンションで聴くと
理想や願望を入れた日程を答えてくれます。
仮にその日程で終わらなくても、
ベストは尽くせなかったけど、より良い行動はできたかな。(もしくは、最低限の行動はできたかな。)
という気持ちに持っていきやすいです。
これにより、失敗によるモチベーション低下を防ぐ効果があります。
まず一歩目に出来ることは何?
カイの答えは、
「3,4年くらいできれば」
ということでした。
それに対して僕は、
「2021年内に何かをスタートさせるんだったら何ができる?」
と聴きました。
ここでも、本当はもっと細かく聴きたいことはあったのですが、
この質問に全てをぶつけました。
この質問は、短期目標を聞く質問になっています。
あと1年あるのに短期目標!?と思われるかもしれませんが、
この時のカイの場合、
「3,4年で英語を話せるようになる」というものを長期目標を置きます。
そして、長期目標の50%の期間の目標を中期目標。
長期目標の25%の期間の目標を短期目標と位置付けます。
そうすると、だいたい1年後までの目標が短期目標になります。
短期目標を聴く目的は、行動を促すことです。
行動を促すために、短期目標を言語化します。
これがうまく出来れば、しっかり行動の伴った目標設定になります。
英会話はいつからやる?
カイの答えは、
「洋楽を聞くこと、サッカーのインタビューを聞くこと、英会話を始めること」
でした。
これに対する僕の質問は、
「英会話はいつからやる?」
この時のポイントは、僕の質問ではなくカイの回答です。
今年中にやることを、1つだけではなくて3つ出してくれました。
もしこのとき、1つだけ回答してくれたら、
「他には何がある?」
のように聴き、いくつか回答を出してもらいます。
その中で、長期目標を達成するのに最も重要なものを選んでもらい、それの開始はいつからかを決めていきます。
今回、カイが出してくれた3つの回答から
僕が勝手に「英会話」に絞って質問をしました。
これは、僕が勝手に選んだのですが
Twitterのやり取りの2週間くらい前に、洋楽とサッカーのインタビューを最近聞き始めたということを教えてくれていました。
なので、まだ始まっていない「英会話」を選んで質問をしました。
「英会話始まったよ!」って報告聞かせてよ!
カイの回答は、
「2月になったら始めたい」
とのこと。
それに対して僕は、
「ま2月になったら連絡するからいい報告してね!」
という内容です。
最後はカイと約束をして終わりにしました!
ここでも、あえて細かい日程を決めずに終わりにしました。
本来であれば、2月の何日?何時までには始める?と、
細かく決めていくのが行動を促すことに繋がるのですが
それをすることがカイにとっては逆効果だと判断し、このような終わりにしました。
僕は、カイが2月から英会話を始めることを信じていますし、
きっとカイも約束を守ろう!と思ってくれているはずです。
最後はこんなやり取りで終わりました。
最後に
今回紹介したTwitter上でのやり取り、
かなりの信頼関係がある上でこのやり取りをしているということをご理解ください。
カイには、ブログに書くことの了承・許可をもらいました。
信頼関係がないと、このようなやり取りをTwitterでやることは不可能なので、
見知らぬ人にいきなりTwitterでこのような絡み方をするのは辞めてくださいね。
ただ、生徒さんや身近な人には使えるアプローチなので、ぜひ参考にしてみてください!
最後の、「火星に近づくイメージできた?」
ってのも、行動を促すポイントです!
過去の記事はこちらからご覧になれます。
よかったら読んでいってください。