コーチングって結局のところ何?コーチングの歴史と定義を紹介!
学習塾のための教育コーチング、
Edcoac(エドコアック)代表のおきつです。
ここ3年くらいで、一気に「コーチング」の知名度が高まってきたように感じます。
ビジネスマンや教育者だけでなく、一般の方にもコーチングという言葉が伝わり始めたのはほんとここ最近の話ですかね。
コーチングという言葉はもちろん知っている。けど、何をどうすればコーチングになるのかがいまいちわからない。
という方のために、いまさら聞けない「コーチングとは?」について紹介したいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
コーチングの歴史
コーチングの語源をたどると、500年前のハンガリーに行きつきます。
当時のハンガリーに、Kocs(コチ)という小さい町がありました。
コチでは馬車を製造しており、コチという地名にちなんで
馬車を『コーチ』と呼ぶようになりました。
これがコーチングの語源である、コーチの始まりです。
当時は、「目的地まで運んでくれるもの」という意味で、
『コーチ』という言葉を使っていました。
その後、「人を目標地点まで運んでくれるもの」、「人をゴールまで連れて行ってくれる人」のことを
コーチと呼ぶようになりました。
ちなみに今でも欧米では、電車やバスをまとめてコーチと呼ぶこともあるそうです。
『コーチ』の誕生から約430年。
ハーバード大学の教授が、「マネジメントにはコーチングスキルが必要だ」と著書に記しました。
コーチングが初めて、ビジネスの世界に進出した瞬間です。
世界的に見ても、コーチングの歴史はまだ70年ほどしかないんですね。
そこからコーチングが、ビジネス、スポーツ、教育などの場面で発展していきました。
コーチングが初めて日本で学問として成立したのは、今から24年前の1997年。
今のコーチ・エィが、コーチ・トレーニング・プログラムの提供を始めました。
日本ではまだまだ発展途上の学問ですね。
コーチングでできること
では、コーチングでできることは何でしょうか。
コーチングでできることを、大きく5つに分けてみました。
①相手との信頼関係を構築すること
②相手のやる気を上げること
③相手に気づきを与えること
④相手の行動を促すこと
⑤目標達成をサポートすること
これらのこと全てが、コーチングを活用することでできるようになります。
コーチングを知らない人でも、相手との信頼関係を構築できる人はたくさんいます。
ですが、コーチングを知ることで、より早く、より親密な信頼関係を構築することができます。
また、コーチングを知らない人でも、相手のやる気を上げることができる人はたくさんいます。
これも、コーチングを知ることで、より早く相手のやる気が上がりますし、
そのやる気を継続させることもコーチングでできます。
その他については省略しますが、いずれにせよ、
コーチングを知らなくても自然にできているコミュニケーションを、
コーチングを知ることで、より効果的で再現性が高いコミュニケーションに体系的に進化させることができます。
コーチングの定義
こんな素晴らしいコーチングってやつの定義は何なのか。
実は、コーチングの定義は明確にありません。
先ほど書いたように、コーチングの歴史はまだまだ浅いです。
これといった明確な定義がないのが今の状況です。
とは言っても、定義が全くないわけではありません。
国際コーチング連盟は、コーチングを以下のように定めています。
Coaching is partnering with clients in a thought-provoking and creative process
that inspires them to maximize their personal and professional potential.(コーチングとは、思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通じて、
クライアントが自身の可能性を公私において最大化させるように、
コーチとクライアントのパートナー関係を築くことである。)
これを見ても正直よく分かんないですよね。
先ほど紹介した、コーチ・エィではコーチングをこのように定義しています。
目標達成に必要な知識、スキル、ツールが何であるかを棚卸しし、
コーチングとは | コーチ・エィ アカデミア | コーチング型マネジメントを学ぶ (coachacademia.com)
それをテーラーメイド(個別対応)で備えさせるプロセスである
この2つの定義を見ても、違うことを言っているように感じますよね。
根源となるものはきっと同じなのですが、
コーチングの明確な定義は、定義する人によって異なるということですね。
僕は、コーチングの定義が明確でないということはすごくチャンスだと思っています。
明確な答えがないのであれば、自分自身で定義することもできるというとも考えられます。
コーチングを学び、自分自身のコーチングを早めに定義してしまうことはありかもしれませんね。
教育におけるコーチングとは
僕は、ビジネスコーチングを学びましたが
今は教育コーチングをメインに扱っています。
やはり、ビジネスにおけるコーチングと教育におけるコーチングは異なることがたくさんあります。
最も大きいと感じる違いは、「コーチングをする対象」です。
ビジネスコーチングでは、対象が大学生以上の大人です。
そしてビジネスコーチングでは、「答えはすべてクライアント(相手)の中にある」という考えのもと、コーチが問いに対する答えを相手に言うことは決してありません。
※コーチが、様々な質問をすることで相手から潜在的な考えを引き出し、目標達成や課題解決に進みます。
しかし教育コーチングでは、対象が高校生以下の子どもです。
高校生以下の子たちは、圧倒的に経験も知識も少ないです。本当に答えを持ち合わせていないことが多々あります。
そのため、こちらがいくら質問をしたところで、考えを引き出すことができません。
つまり、「答えはすべてクライアント(相手)の中にある」というコーチングの考えのまま
教育現場でのコーチングを行うことが難しいということになります。
先ほど、コーチングの明確な定義はないです。というお話をしました。
教育業界に13年いる僕が定義した、教育コーチングを最後にご紹介します。
成績向上のために
対話によって生徒を勇気づけ、“気づき”を引き出し
自律学習を促す指導スキル
これが、僕が定義した教育コーチングです。
教育機関である以上、成績を上げることが生徒・保護者のニーズです。
コーチングという手段によりやる気を上げ、成績を上げるという目的を達成する。
というのが1行目の意味です。
そして最後の、自律学習という言葉。
最近、自立指導がメジャーになってきましたが、自立と自律の違いについて書いた記事がありますので、
ぜひそちらもあわせてご覧ください。
【自立と自律の違い】