「うちの子、やる気ないんです…」と言われたときに先生がやるべきこと

全国の学習塾さんでコーチング研修をさせていただいている、教育コーチングEdcoac代表の沖津です。

「うちの子、やる気ないんです…」保護者の方からこんな風に相談されること、塾の先生ならよくありますよね?
実はこれ、めちゃくちゃ解決できる話なんです。


今日、私が皆さんにお伝えしたいのは、子どもたちは本当にやる気を失っているわけじゃない、そのやる気がどこに向かっているのかを「探しているだけ」なんだ!
ということなんです。

彼らのやる気は、もしかしたら部活動やゲーム、漫画といった別のことに全力で注がれているのかもしれません。

じゃあ、私たちが具体的に何をすればいいのか? ポイントは大きく3つあります。
それは、保護者の方へのフォロー、生徒のやる気の「ありか」を探す関わり方、そして「これだけは絶対やっちゃダメ!」な行動をしないことです。


動画でも紹介しているので、こちらもご覧ください↓


保護者の方へのフォロー

保護者の方から「うちの子はやる気がない」と相談を受けとき。

まず私たちがすべきことは、その気持ちを全面的に「そうなんですね」と承認し、共感することです。

なぜなら、保護者の方が悩みを打ち明けてくれるのは、私たち塾を信頼してくれている証拠だからです。

ここで「そんなことないですよ」と否定しちゃうと、かえって信頼を損ねてしまったり、不安を募らせてしまうことになりかねません。


具体的に、こんな風に伝えてみましょう。

  • 「どういう姿を見て、やる気ないと感じましたか?」
  • 「勉強していない姿を見ると、心配になりますよね」
  • 「最近、お子様が一番頑張っている姿を見たのは、どのような時でしたか?」

必ず「お母さんはそういう風に思われているんですね」という承認の言葉を忘れずに添えてくださいね。

そして、お母さんに対して「私から見ると、やる気がないというよりも、別のことに気持ちが向いていて、集中しにくい日が続いているように見えます」と伝えてみると良いです。

この「承認と共感」のセットが、保護者の方に安心してもらうための第一歩なんです。

生徒のやる気の「ありか」を探す

そして生徒たちに対しては、何よりもまず「全面的に信頼すること」が一番大切です。

私たち塾の先生の役割は、その隠れたやる気を「探してあげる」ことなんです。


具体的な関わり方としては、まずこんな風に聞いてみましょう。

●「最近ハマっていることは何?」
最近の興味や関心事を尋ねてみる。その子のやる気がどこに向かっているのかの手がかりが見えてくるかもしれません
●「すべてのやる気を100とした時に、そのハマってるものにはいくつ向いている?」
やる気を視覚化してみる。生徒のやる気を100%とした場合、それが何にどれくらいの割合で割り振られているのかを聞いてみるんです。 例えば、部活動に熱中している子の場合、たとえ勉強に費やす時間がわずか2時間だとしても、そのやる気の90%が部活動に注がれている…なんてことも、実は全然あり得る話ですよ。
こういう会話を通じて、生徒自身も自分のエネルギー配分を客観的に認識できるようになるんです。


そして生徒に対し、「あなたはやる気がないわけではないんだよ、ただ今、やる気がどこに向かっているのかを探しているだけなんだ」とストレートに伝えること。

これがすごく大事なんです。この言葉は、生徒が自分自身を「やる気のない子」とネガティブに捉えるのを防ぎ、自己肯定感を育む上で本当に大きな意味を持ちます。

生徒が自分のやる気を他に見つけ、それを先生に認められることで、私たちへの信頼感も深まり、最終的には勉強への向き合い方にも良い影響を与えてくれるはずです。

生徒が先生に全面的に信頼されていると感じることは、心の安定と学習意欲の向上に直結しますから、このステップは本当に重要なんです。

塾の先生が「これだけは絶対やっちゃダメ!」なこと

最後に、私たちが絶対に避けるべきこと。それは、「親の味方になって、子どもを責めること」です。


保護者の方が「うちの子、やる気ないんです」と言ってきても、「そうですよね、やる気ないですよね」なんて賛同したり、「お母さんが言ってたよ」と生徒を問い詰めたりするのは絶対にNGです。


生徒にとって、私たち先生は「心の拠り所」なんです。


その拠り所を失わせるような行動は、絶対にやめましょう。


塾の先生は、あくまで生徒の味方。親の不安はしっかり受け止めつつも、決して子どもを責めずに、彼らの味方でいることです。

まとめ

「うちの子、やる気ないんです…」という保護者の相談に対し、塾の先生がすべきこと。子どもはやる気を失っているのではなく、やる気の方向を探しているだけです。

  1. 保護者へは「そうなんですね」と承認・共感し、安心感を与え、塾への信頼感を深めます。
  2. 生徒へは全面的に信頼し、「今何にハマってる?」とやる気のありかを探し、その事実を伝えます。
  3. 最も重要なのは、親の味方になって子どもを責めず、常に生徒の味方でいる

この3つを守り、生徒のやる気を探していきましょう。

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