【塾講師のための】生徒への宿題の出し方講座
全国の学習塾さんでコーチング研修をさせていただいている、教育コーチングEdcoac代表の沖津です。
塾の先生が生徒に出す宿題って、ついつい「ただの作業」になりがちで、本当に生徒が成長してるか不安に感じる先生も多いですよね。
実際生徒に、「やった?」と聞いてみても、内容がスカスカだったり、
答えをただ写してきただけなんてケースも少なくありません。
これでは、せっかく出した宿題が生徒の身にならず、意味のないものになってしまいかねません。
そんな悩みを解決し、生徒の思考力をぐっと深める新しい宿題の出し方があるんです。
これまでの「〇ページ解いてきてね」といった指示だと、生徒は「出されたからとりあえず終わらせよう」って受け身になりがちで、なかなか学習が深いレベルまで浸透しないこともあります。
今回は、そんな宿題を「やらされ仕事」じゃなく、生徒が能動的に考え、自ら気づきを得ながら学べるように変える方法をご紹介します。
動画でも紹介しているので、こちらもご覧ください↓
生徒のためになる、宿題の出し方
よくある宿題の出し方として「テキストの30ページから32ページを解いてきてね」って指示、ありますよね。
でも、これだと生徒は「出されたからやるか」「とりあえず終わらせとこ」となりがちで、
理解したかどうかよりも「やったかどうか」で終わっちゃう可能性が高いんです。
最悪の場合、考えずに答えを写しちゃうなんてことも考えられます。
そこで、ぜひ試してほしいのが、宿題を解き終わった後に「質問を3つ作ってきてね」という追加の宿題を出す方法です。
例えば、数学の宿題なら「この公式ってどんな時に使うんですか?」とか「これって別の解き方でも大丈夫ですか?」、また「この公式、他の単元で出てきますか?」みたいな質問でもOK。
こうすることで、生徒は受け身じゃなく、自分から「気づき」を見つけに行く能動的な学びへと変わっていきます。
もっとうまくいく3つのポイント
始めてこのような宿題を出すと、生徒が質問作成に戸惑う場合があります。
その時は、サポートとして以下の3つのポイントを試してみてください。
「分からなかった部分だけでなく、気になったことでもOK」と伝える。
例えば、「解説ではこの解法だったけれど、なぜ自分の方法ではダメなのか気になった」や、
「なぜこちらにマイナスがついて、こちらにはつかないのか気になった」といった、些細な疑問でも良いと伝えます。
これこそが、生徒自身の「気づき」を促し、受け身ではない能動的な学びへと繋がる大切なステップになるからです。
「解いて答え合わせをし、解説を見たときに少しでも気になったことがあれば、解説にメモしてくる」ように伝える
これは質問の形になっていなくても構いません。
メモがあれば、先生は生徒が何に違和感や気づきを感じたかを把握しやすくなります。
このメモは、生徒の深い理解度を把握し、先生が次の授業で的確な指導を行うための重要な手がかりとなります。
「宿題を解いてみて気づいたことベスト3でもいいから書いてみて」と伝える。
最初は「3ページ出されたが意外とすぐ終わった」「3ページ解いて計算スピードが上がった」といった些細な感想で構いません。
これは、宿題を終えた上での感想を記述してもらうことで、生徒自身の内省を促し、質問作成のハードルを下げる目的があります。
簡単な感想からでも自分の学習を振り返る習慣が身につき、思考を深めるための土台を着実に築けるでしょう。
これらの声かけを通じて、生徒はただ問題を解くだけでなく、その過程で何を感じ、何を考えたかを言語化する習慣を身につけることができます。
これにより、宿題は単なる作業ではなく、真の学習機会へと変わっていくはずです。
今日からできる活用術
「解いてきてね」じゃなく「考えてきてね」という宿題は、生徒の思考力をグンと高め、成績アップに直結します。
受け身の学びが能動的なものへ変化し、驚くほど多くの良い効果が期待できるんです。
この方法は、対面式の塾はもちろん、学習管理アプリを使うオンライン塾でも、質問や気づきを記録する仕組みを作ればバッチリ活用できます。
まとめ
生徒の成長を本気で応援するなら、宿題を単なる「作業」で終わらせてはいけません。
「解く」だけでなく「考える」ことを促す宿題が、何より大切なんです。
具体的には、宿題に関する質問や気づきを生徒自身に考えさせましょう。
そうすれば、思考力が深まり、学習が能動的なものへと変化。生徒の学びの質が格段に上がり、成績も自然と伸びていくはずです。
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